【実録体験談】50代副料理長がソロ車中泊で遭遇した怖い出来事3選|安全に楽しむための教訓

「車中泊は怖い目に遭うことがあるのだろうか」
「一人でも安全に楽しめるのだろうか」

これからソロ車中泊を始める方なら、一度はそんな不安を感じると思います。

私も50代になってから全国各地で車中泊を楽しんできましたが、その中では今でも忘れられない恐怖体験が何度かありました。

今回は実際に体験した3つの出来事と、その経験から学んだ安全対策を紹介したいと思います。

こんな時にはこうした方が良い、、という、何らかの参考になれば、私としても嬉しいです。

深夜のどんちゃん騒ぎグループに単身で突撃した話

あれは今から2年か3年ほど前のことです。

愛車の軽バンに乗って、関東近郊への旅に出た時のことでした。週末の仕事終わりにそのまま車を走らせ、山深く緑豊かな奥多摩方面へと向かいました。都心からのアクセスも良く、自然に囲まれて一人の時間を過ごすには格好の場所です。

奥多摩の静かなエリアに到着した後、私はある無料のキャンプ場へと向かいました。

現地で美味しい夕食を済ませ、さあ気持ちよく寝ようかという、まさにそのタイミングで「それ」は始まったのです。

突然、車の外からもの凄く大きな騒音が響き渡り、周囲にエコーし始めました。軽バンのドアや窓を完全に閉め切っているにもかかわらず、車内に容赦なく音が突き抜けて聞こえてくるほどの音量です。

外を覗くと、なんと大音量で音楽を流しながら、大勢でバーベキューや花火を始めているグループがいました。車の数は2台から3台でしょうか、人数にして10人くらいの若い集団です。

一人きりの静寂を楽しんでいた身としては、すぐ近くで酔っ払って大騒ぎしている集団がいるという状況は、正直言って少し不気味というか、普通に恐怖でした。

そのキャンプ場には、私の他にもソロキャンパーの方が何人かいましたが、あろうことか、その大騒ぎしているグループは、静かに過ごしているソロキャンパーの方のすぐ真横のスペースで陣取って騒ぎ散らしていたのです。

位置関係としては、駐車場に私の軽バンがあり、少し離れたキャンプサイトエリアにその騒がしい集団と、被害を受けているソロキャンパーの方がいるという状況でした。

周りの迷惑を考えない暴虐無人ぶりは、もしかすると酔って正常な判断ができない状況だったのかもしれません。ただ、流している音楽のボリュームは、時間が経つにつれてどんどん大きくなっていき、耳栓どうこうの話ではなくなっていきました。

しかも、恐怖はここからさらに加速します。

なんと、その大騒ぎグループが、私の停めている駐車スペースのすぐ近くへと移動してきたのです。

距離にして、私の車のわずか3マスほど隣でしょうか、、。幸いにも音楽自体は止んだのですが、今度はそこで大声でお喋りをしながら花火をやり始めたんです。

とにかく耳障りで、とても寝られたものではありません。

なぜ、誰にも迷惑をかけず、普通に車中泊を楽しんでいるだけの人間がこんな仕打ちを受けねばならないのか。。そんな想いも駆け巡り、仕事帰りの疲労も手伝って、だんだん腹が立ってきました。

「よし、もう行って直接言ってやる」

私は意を決して、その騒がしい集団の真っ只中へと、たった一人で歩いて向かいました。今思い返せば、よくそんな勇気が出たなとは思いますが、同時に非常に軽率な行為だったと深く反省もしています。

「すみません、少し静かにしていただけませんか?」

私は努めて冷静に、彼らにそう声をかけたつもりですが、内心は心臓バクバクで、声も割れて多少裏返っていたかもしれません。

「おやじ狩りには気を付けなよ。。」

以前、そんな事件報道があった際に、妻に言われた言葉が頭をよぎっていました。

ただ、そんな時でも、万が一の事態に備えてスマホのカメラを下向きにしながら、動画の撮影と録音をしていたのは、我ながら隙のない見事な対応だったと思います。

結果的に、それらの心配は全く杞憂に終わった(彼らは私の姿を見ると、意外にも素直に「すみません」と口にして、それからは一気に静かになってくれた)訳ですが、後から冷静になって考えると、酔った大人数のグループ相手に、たった一人で文句を言いに行くなんて、お世辞にも賢い行動ではなかったな、、と冷や汗が出ます。

相手が逆上して怒り出したり、殴りかかってきたりしたらどうするのか。

「結果が良かったこと」と「判断が正しかったこと」は全くの別物です。

どうか皆さんは、危険を感じたらすぐに場所を移動するなり、警察に通報するといった対応を取るようにして下さい。

触らぬ神に祟りはないのですから。。

東伊豆での車中泊の夜、暗闇に響いた恐怖の「ドアノック」

こちらも関東周辺、静岡県の東伊豆にある静かな漁港へ、大好きな波止場釣りと地元の新鮮な食材探しを兼ねて、ソロ車中泊に出かけた時の話です。

まだ、車中泊を始めたばかりの頃で、恐らく2021年の秋ごろだったでしょうか。

かなり昔のことなので、私自身の記憶も少し曖昧な部分がありますが、翌朝の早朝から地元の港や直売所を巡って良い食材を仕入れようと、前夜のうちに海岸沿いの静かな駐車場に軽バンを滑り込ませていました。

車内で一人、のんびりと楽しい夕食の時間を過ごしていた時のことです。

「コン、コン、コン……」

静まり返った夜の駐車場に、突如として車のボディを叩く乾いた音が響きました。

「ん……?今、何か聞こえなかったか?気のせいかな」

最初は、風の悪戯か何かの聞き間違いだろうと、自分に言い聞かせました。しかし、その直後。

「ココン、ココン!!」

今度は、先ほどよりも明らかに強いタッチで、はっきりとドアをノックする音が聞こえてきたのです。

時間はすでに夜遅く。車の窓にはすべて遮光の目隠しシェードを厳重に貼り巡らせていましたから、車内からは外の様子が1ミリも分かりません。

恐る恐るシェードの隙間から外を覗き込もうとしましたが、周囲は街灯も少なくて真っ暗闇。誰が立っているのか、男なのか女なのかすら、全く視認できない状態でした。

「おいおい、一体何だよ、、こんな夜中に。。」

正直言って、一人で車中泊をしていて「夜中にドアをノックされる瞬間」というのは、この世で一番怖い体験かもしれません。

何と言っても、いるのは普通の家と違って「車」な訳ですから、本来誰かが訪ねてきたり、お届け物が届けられたりするはずのない場所です。

あろうはずがない、、という前提が、まず恐怖の対象ですし、増して車には、カメラ付きのインターホンなんて便利なものは付いていません。

相手がどんな風貌で、一体何の目的でドアを叩いているのか確認する術がない、という状況が更に焦りを増幅させていました。

「暴漢だったらどうしよう、変質者だったらどうしよう、、」

そんな想いが交錯し、車内で一人心臓をバクバクさせていましたが、しかし、このまま無視し続けてドアを蹴破られたりしたら堪りません。そこで私は、意を決してゆっくりとスライドドアを開けました。

すると、ドアの向こうに立っていたのは、作業員風の出で立ちをしたお兄さん。

「……あの、夜分遅くにすみません。実はこれから、この駐車場のすぐ目の前で道路の夜間工事が始まることになりまして。大変申し訳ないのですが、少しだけ車を別の位置へ移動していただけないでしょうか?」

何と、自分の車が工事の邪魔になるので、移動をお願いしに来た、、という顛末でした。

慌てて車を離れた場所に移動させたのですが、理由が分かった瞬間、それまでの張り詰めていた恐怖が一気に解け、全身の力が抜けるほど安心したのを覚えています。

ただ、それぐらい闇夜のドアノックは、車中泊をしている人間を恐怖のどん底に陥れます。

男の自分ですらそうなのですから、これが若い女性だったら、本当に生きた心地がしないでしょう。

そういう意味では、車中泊場所について、そうした事態を引き起こさないように、夜間工事や駐車場の利用時間を調べてから選ぶなど、細心の注意が必要ですが、それ以上に車中泊愛好者として、見ず知らずの車へのドアノックなどは、どうしてもやむにやまれぬ事情が無い限り、してはいけない事だと肝に銘じることになりました。

皆さんもどうかお気をつけ下さい。

深夜の車外を徘徊する「謎の気配」と、天井を揺らした正体不明の衝撃

こちらも3年ほど前の、闇夜に起きた「謎の気配」のお話。

場所は群馬県の、とある山深いエリア。真夏の猛暑を避けるために敢えて標高の高い場所へと車を走らせ、登山口に近いところにある駐車場で車中泊をしていました。

時間は深夜の23時を回った頃でしょうか、夕食を終え、車内でのんびり過ごしていた時、ふいに車の外から「ザッ、ザッ」という足音が聞こえました。

最初は風の音か、聞き間違いかな、、とも思ったのですが、今度は別の方向から再び「ザッ、ザッ、ザッ」という音が。

もうこれは絶対に聞き間違いではありません。間違いなく車の外に何者かがいる、、そんな気配が漂っていました。

ただ、周囲はすっかり夜の闇に包まれ、街灯も遠くに1本あるだけの為、外の様子は全く伺い知ることが出来ません。

恐らく、イノシシか何か、野生動物だろうとは思いましたが、(もしかして、人か??)という恐怖も、心の奥底からふつふつと湧き上がってきていました。

そう広くない駐車場には、自分の車を除けば一台も停まっていませんし、こんなところに人がいるとしたら、間違いなく尋常ではありません。

しかも悪いことに、この時車のドアは施錠してあったものの、窓は換気も兼ねて網戸にしていました。

(もし、暗闇にいる人間と網戸越しに目が合ったらどうしよう、、)そんな考えが頭をよぎり、もはや脳内はパニック寸前。

そうこうしているうちに、「ザッ、ザッ」という音は、時折枯れ枝を踏み折るような「パキッ」という音を響かせながら、ゆっくりと車の周りを回り始めました。

すると突然、車の天井から、「ボンッ!」という何者かが叩いたような激しい音が響き渡ります。

「ひっ!」正直、心臓が止まるかと思いました。

(、、、襲われる??)

この時、マジで最悪の展開を予想していました。しかし、その後は嘘のように静まり返り、「ザッ、ザッ」という足音も聞こえなくなったのです。

ただ、立ち去るような音が聞こえなかったのも事実。

安堵感はありましたが、(もしかして、そこに立ってる、、??)そんな考えも頭を過ぎり、心臓のバクバク音は一向になりやみません。

かれこれ、1時間は様子を伺っていたでしょうか、、もしかすると10分くらいだったかもしれませんが、何事も起きない事で何とか気を取り直して、慌てて車をスタートさせ、麓の街へ逃げ帰りました。

朝を迎え、何か痕跡が残っていないかと車外を調べてみると、バックドアのちょうどナンバープレートの上あたりに、はっきりとした動物の手形が。。

犯人は恐らく、タヌキか何かの野生動物で、天井から響いた音もその動物が屋根の上に飛び乗った音だと思うのですが、漆黒の闇の中で音だけが聞こえるという状況は、恐怖を何倍にも増幅させるのだと身をもって知った経験でした。

結果だけ見れば、取るに足らないような出来事だったかもしれませんが、やってくる動物が熊のような大きな動物であれば、自分も無事では済まなかったかもしれません。

そこでこの経験以降、私は山間部で車中泊をする際は、

・食べ物の匂いが残るゴミは必ず密閉する
・就寝前に周囲をライトで確認する
・動物の痕跡がある場所では宿泊を避ける
・異変を感じたら迷わず移動する

というルールを自分の中で決めました。

猛暑の車中泊を乗り切る手段として、標高の高い山間部へ行くことは確かに一つの手段ではありますが、一歩間違えれば、危険な野生動物と遭遇するような危険とも隣り合わせになる、という事を認識しておくべきかもしれません。

安心・安全があってこその、楽しい車中泊だと思います。

まとめ

  • 「触らぬ神に祟りなし」を徹底する 深夜に騒ぐグループがいても、正義感や苛立ちから直接抗議に行くのは極めてハイリスクです。まずは車のロックを徹底し、危険を感じたら迷わず「その場から静かに立ち去る(移動する)」、または「警察などのしかるべき機関に通報する」のが大人の賢い防犯対策です。
  • ドアノックを避けるための場所選びとマナー 夜間の工事車両の出入りや、他の利用者の妨げになるような場所への駐車は避けること。そして、お互いに不要な恐怖心を与えないためにも、やむを得ない事情がない限り、他人の車を安易にノックしない・させない環境づくり(事前のリサーチ)が欠かせません。
  • 自然の豊かさは、野生動物のテリトリーでもあると自覚する 山間部や標高の高い場所での車中泊は涼しくて快適ですが、そこは野生動物たちの生息地でもあります。窓を開けっぱなしにしない、生ゴミを車外に放置しないといった基本を徹底し、万が一の事態にはすぐに車を動かして避難できる心づもりをしておきましょう。

車中泊という趣味は、自立した大人の最高の遊びです。しかしそれは、すべての行動に自己責任が伴うということでもあります。

「ちょっと不便で、ちょっとスリリング。だけど、それ以上に自由で愛おしい」

そんな車中泊の旅をこれからも長く、安全に楽しむために。この記事が、これから一歩を踏み出すソロ車中泊キャンパーの皆さんの、小さなお守り代わりになれば幸いです。

どうぞ、万全の備えと少しの警戒心をカバンに詰め込んで、最高の旅に出かけてください。

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