こんにちは。50代副料理長です。
今回は、千葉県内をのんびり車中泊したときの話をしようと思います。
車中泊は、日々激務に追われる自分にとって、唯一の解放区となる一番の楽しみ。家族で遊園地に行ったりピクニックに出かけるのも楽しいですが、
たった一人で、自分だけの時間を過ごすのは、また格別です。
失敗したり、怖い想いをすることもありますが、そんな体験ができることもまた車中泊の醍醐味と言えるでしょう。
逆に、だからこそやめられない、ってのもあるかもしれませんよね。
今回は、ちょっと面白そうな温泉を見つけたので、まずはそちらへ向かってみることにしました。
なんでもこちらの温泉、千葉県内ではかなり珍しい硫黄泉だそうで、驚くことに1日のうちにお湯の色が乳白色や白緑色、そして翡翠色(ジェード)へと変化するんだとか。
色の変化に法則があるのか、あるいは気候によるものなのか、
もしかするとソースの乳化現象みたいな科学的な根拠があるのかもしれませんが、その実態をこの目で確かめてみたいと思います。
今回も、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
珍しい変色温泉「旅館 弁天鉱泉」で至福のひととき
まずは今夜の晩ご飯の買い出しに、地元のスーパーマーケットへ。
当たり前の話ですが、こういう場所で誰にも文句を言われず、自分の好きな食材を好きなだけ選べれるってのは、本当に良いですよね。
総菜などを手にしても、ついつい原価は、、などと考えてしまうのは完全に職業病だと思います。
向かったのは、南房総市にある「旅館 弁天鉱泉」というところです。
こちらの宿は、日帰り入浴(外湯)に関しては一度に入れる人数に制限を設けているようです。
そのため、突撃する前にはあらかじめ電話で確認を入れておくのが必須となっています。 皆さんも行くときは、事前に一本電話を入れておくことを忘れないでください。
館内へ入ってみると、なんと温泉の成分をそのまま口にできる「飲泉所」を発見しました。
温泉が飲めるなんて、温泉好きとしては見逃せません。 さっそく紙コップに注いで一口飲んでみたのですが、これがまた強烈な硫黄の香りがツーンと鼻に抜けます。
味は一言でいうと、ものすごく不思議な味。
お世辞にも「美味い!」と言えるものではないけれど、いかにも体に効きそうな、そんな独特なパワーを感じるお味でした。
肝心のお湯の方ですが、これはもう本当に泉質が最高。
こぢんまりとした小さな浴槽の浴場だったのですが、湯口の近くに行くとフワッと濃い硫黄の香りが漂ってくる、かけ流しの源泉。
じんわりと肌にしみ込んでくるような濃厚な湯触りは、身体を芯から温めてくれるようでした。
尚、注目のお湯の色については、自分が湯船に浸かったタイミングでは、お湯は少し白く濁っているような状態でしたが、残念ながらその後の変化はなし。
もしここに1泊してのんびり過ごせば、時間の経過とともに湯の色がどう変わっていくのかを、じっくりこの目で観察できたと思うのですが、これはもう、、仕方ないですね。
ただ、このように劇的に色が変わる温泉というのは全国的に見てもかなり珍しいとのこと。
なんでも宿の方が過去に何度も、専門の機関へ調査や分析の依頼を出したそうなのですが、結局のところ、どうして色が変わるのかという明確なメカニズムは分からなかったんだとか。
自然の神秘というか、解明されていないからこそ、より一層ありがたみが増すというものですよね~。
岩井海岸の駐車場と100均パーツで仕上げた快適DIY空間
温泉で存分に癒やされた後、今夜の車中泊スポットである「岩井海岸」へと到着しました。 海風の匂いが心地よくて、この時点で日頃の仕事のストレスがすっと消えていくのが分かります。
ここは公衆トイレも綺麗に管理されている駐車場で、ありがたいことに今夜はここで一晩、車中泊をさせてもらうことに決めました。
おもむろに車内を落ち着かせたところで、先ほどスーパーマーケットで吟味して買ってきた食材を使って、お待ちかねの夕食作りに取りかかります。
ちなみに、男の秘密基地とはいえ、車内のインテリアにも色々とこだわっています。
例えば、壁に取り付けたタオル掛け。 これ、100円ショップのダイソーでパーツをいくつか買い集めてきて、自分で車壁にネジ込んで作った自作のDIY作品です。
不器用なりに工夫して作ったお気に入りのギアで、こういう工作をしている時間がたまらなく楽しいんですよね~。
日中はそれなりにポカポカと暖かくて過ごしやすかったのですが、日が暮れると一気に冷え込んできました。
寒がりの自分としては、 我慢するのは嫌なので、ここでFFヒーターのスイッチをオンにします。
自分の車の場合、FFヒーターは右側ドアのステップ部分のデッドスペースに設置していますが、 スイッチを入れると、そこにある温風の吹き出し口から心地よい温風が出てきて、足元を心地よく温めてくれるんです。
燃料は灯油を使用するタイプで、専用の燃料タンクも車内に常備。
仕事の厨房では大きなガスコンロやスチームコンベクションオーブンを操っていますが、この狭い車内で小さな熱源を工夫して使うのも、また違った面白さがありますよね。
車内がじんわりと温まってきたところで、本格的に料理を始めることにします。
プロの小難しい工程を完全スキップ!炊飯器にぶち込むだけの「THE・男飯」
少し昔話をすると、車中泊を始めた頃は、シングルバーナーとフライパンを取り出して、バタバタと調理するのがお決まりのスタイルでした。
ただ、今の愛車での車中泊スタイルになってからは、料理の仕方がガラリと変わり、
「主食のご飯と、メインのおかずを同時に調理してしまう」という、炊飯器をフル活用したスタイルが主流となりました。
そもそも、普段ならフライパンを振って作っていたメニューを、「これ、もしかして炊飯器に全部放り込んでも、同じように美味しく作れるんじゃね?」と思いついたのが始まりでした。
実際に試してみると、本当に目から鱗。
炊飯器というのは、決して白米を炊くだけの家電ではないのだと、思い知らされたものです。
確かに、プロの料理人としてはいかがなものか、、と思われる部分もあるかもしれませんが、生来の面倒くさがりの性分。自分だけの車中泊の場合は、どうか大目に見て頂きたいと願うばかり。
とはいえ、素材選びや下ごしらえなどの準備、より美味しさを追求する姿勢に変わりはありません。
味付けに欠かせない調味料類は、これまたダイソーで見つけたコンパクトな調味料ケースにまとめて収納。中には、私が厳選した6種類のスパイス類を常に切らさずしています。
中身は、コショウ、塩、カレーパウダー、シナモン、五香粉(ウーシャンフェン)、そして彩りのための乾燥パセリなどなど。
そして今回は、これらに加えてパプリカパウダーも隠し味に使ってきています。
挑戦するメニューは、フライパンで作るなら「チキンソテー」と「リゾット」を同時に仕上げるという、少し手間のかかる洋食メニュー。
もしこれを真面目にフライパンで作るとなれば、
まずは鶏肉の皮目をパリッと香ばしく焼き色をつけ、一度取り出して、残った脂でニンニクと玉ねぎをじっくり炒め、さらにお米を入れて透き通るまで炒めてスープを少しずつ足していく……という、それなりの技術と工程を要します。
しかし、今回はそんなプロの小難しい工程をすべてスキップし、 ただすべての材料とスパイスを、炊飯器にぶち込んでスイッチを押すだけ、という手抜き加減。
お米も、研ぐ手間もなければ、水に浸しておく時間すら必要のない、袋から出してそのまま炊くことができる便利な玄米と、
見ようによっては完全にやる気のない、「THE・男飯」でしょうね。
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ちなみに、自分の車のキッチンスペースの頭上には、これまた自作の換気扇(ベンチレーター)をビルトインしています。
この換気扇はツマミで風量を無段階に調節できるようになっていて、車内で火を使ったり調理をしたりするときには、いつも風量を一番強いモードに設定して、外へ一気に排気するようにしています。
夏場の暑さ対策や、一酸化炭素中毒を防止するって点で有効ですよね。
そうこうしているうちに、炊飯器のピーという電子音が鳴り響き、調理が完了しました。 ただ材料をすべて投げ込んでスイッチを押しただけのお手軽男飯が、一体どんな仕上がりになっているのでしょうか。
期待を込めて蓋を開けてみると、お肉の中までしっかりと熱が通っていて完璧な状態。
車内には、ハーブとスパイスが混ざり合った、なんとも言えない食欲をそそる香りが一気に充満してきます。
さっそく、出来立てをスプーンですくって一口。
「美味い!!」
以前の旅で、ホロホロチキンカレーを作ったときもご紹介しましたが、
お肉が驚くほど柔らかくて、中心まで水分を保ったままジューシーに仕上がっています。 炊飯器の密閉性と圧力を利用した低温調理のような効果が出ているのだと思いますが、本当に文句なしの出来栄えです。
リゾット部分の仕上げには、大好きな粉チーズを一気に召喚。
チーズのコクが加わって、もうスプーンが止まりません。。 あっという間に平らげて、ごちそうさまとなりました。
こうして手間をかけず、ワンポットで信じられないくらい美味しいものが食べられると、なんだかすごく得をしたような、最高に贅沢な気分になれますよね。
仕事の料理は引き算や足し算でガチガチに構成するけれど、プライベートの料理はこれくらいアバウトで美味いのが一番だと思います。
限られた車内空間を快適にする自作給排水システムへのこだわり
と、ここで、皆さんに私の車のシンク周りの給水システムを少しだけ紹介させてください。
水は、冷蔵庫を設置しているその下のデッドスペースに格納した水タンクから、電動ポンプを使って汲み上げて蛇口から出るような仕組みにしています。
シンクの横にあるレバーを上にカチッと持ち上げると、連動して床下のポンプが起動し、蛇口のハンドルで水が勢いよく流れ出す。 使い終わった水は、シンクの真下に仕込んだ、これまた排水専用のタンクへと流れ落ちる、といった構造です。
排水が今どれくらい溜まっているかが外から一目で確認できるように、タンクの見える位置に小さな覗き窓を設けてあるのも、こだわりの一つ。
これが分からないと、ともするとあふれ出て悲惨な状況になりますからね。
限られた車内スペースを快適に、極上の車中飯を最後まで楽しむための、ちょっとした生活の知恵というか、工夫なんですよね。
まとめ
- 千葉の弁天鉱泉は1日のうちにお湯の色が何度も変化する全国的にも非常に珍しいかけ流しの秘湯
- 軽自動車でのコンパクトな車中泊では炊飯器にすべての材料を投入する同時調理スタイルが便利で快適
- 100円ショップの身近なパーツを活用することで不器用でも自分だけのお気に入りの車内空間をDIY可能
- 限られた車内スペースであっても電動ポンプや覗き窓を組み合わせた自作給排水システムで快適性が向上
日々の激務から離れて、好きなように時間を使える車中泊は、自分にとって本当にかけがえのない大切な時間です。
炊飯器に具材をぶち込むだけのアバウトな男飯であっても、連れ添った愛車の中で、誰にも文句を言われず楽しめるのが最高に美味しいと思える瞬間かも。
皆さんも、日々の生活にちょっと疲れたなと感じたら、自分だけの小さな秘密基地を作って、気の向くままにドライブへ出かけてみてはいかがでしょうか。
飾らない自分に戻れる場所がひとつあるだけで、きっと明日からのキツイ仕事も「よし、また頑張るか」って思えるようになりますよ。


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