こんにちは。50代副料理長です。
最近は退職後に日本一周を夢見る同僚も多いのですが、現実は甘くないことも多い。今回は、実際に教師と看護師という安定した職を辞めて、2年間で日本一周を成し遂げたご夫婦のリアルな体験談をご紹介したいと思います。彼らが感じた「車中泊の8つの欠点」を知ることは、快適な旅への第一歩になるはず。
体験談をよりリアルに感じて頂けるように、自分からのまた聞きではなく、彼らが皆さんに直接語りかけるような形での記事とさせて頂きました。
是非、最後までお付き合いください。
夏の猛暑と冬の結露、逃げ場のない車の現実
皆さん、こんにちは。自分たちは教師と看護師を辞めて、約2年間日本一周をした夫婦です。車中泊をしながらずっと旅を続けてきたんですが、よく「車中泊って憧れる」「退職後に日本一周したい」という声を聞きます。
ただ、車中泊をする上で知っておかないと後悔する面、大変な面をお伝えしようと思い、動画を撮影しました。2年間の経験から、良い面も悪い面もたくさん知っています。今回は欠点を中心に8つお話ししていきます。
まず1つ目。夏は暑くて寝られない、冬は結露が大変ということです。 これからの時期、特に夏がとにかく辛い。クーラーがある車なら快適でしょうが、自分たちは積んでいなかったので本当に大変でした。扇風機やサーキュレーター、窓を開ける、標高の高い場所へ行くといった対策をしても、決して楽ではありません。
寝苦しくて眠れない日が続くと睡眠不足になり、次の日の疲れが取れないこともありました。調理の熱気や、人一人がいるだけで出る熱気で車内はすぐに暑くなります。「エンジンをかければいい」と思うかもしれませんが、別の問題(マナーや騒音)にも繋がるので、自分たちはエンジンを切って寝る対策をとってきましたが、暑さに勝てない夜が何度もありました。
夏は虫問題も深刻です。扉の開け閉めで蚊は必ず入ってきますし、虫刺され被害は相当なものでした。なんとゴキブリが侵入したこともあって、車内で「ゴキブリキャップ」を使うことになるとは思いませんでした。年間を通して、カメムシなどの虫対策は必須です。
次に冬の結露。寒さ自体は寝具や電気毛布で対策できますが、外気との寒暖差で窓がびちゃびちゃになります。そのまま運転するわけにもいかず、毎朝シェードを拭いて結露を取る作業が本当に面倒でした。放置すると湿度が上がり、寝具のカビにも繋がります。100均のワイパーなどを使っても、この作業を毎日続けるのは正直嫌いでしたね。
電気とゴミ、切っても切れない生活インフラの悩み
2つ目は電気問題。車中泊生活において電気はないと生活できません。スマホの充電はもちろん、ランタンや明かりを保つためにも絶対必要です。
自分たちは大きなポータブル電源(2,048Wh)を1台持っていました。走行充電やソーラー、キャンプ場で充電していましたが、お金もかかるので節電は必須。ただ、旅を終えてから知った「オルタネーターチャージャー」のような、走行中に高出力で充電できる装置があれば、電気問題はだいぶ解消されたはずです。これから旅に出るなら、こういった装備を検討する価値はあります。
そして3つ目、ゴミ問題です。 車で生活していると必ずゴミが溜まります。マナー違反が問題視されていますが、処理方法は事前に考えておくべきです。また、排水問題も微妙なところ。キャンピングカーなら家で捨てられますが、長期旅だとキャンプ場などでお金を払って捨てることになります。
食器を洗えないので拭き取りで対応すると、またゴミが増える。排水をその辺に流すのは絶対NG。環境やマナーの面をしっかり吟味した上で臨んでほしいです。外食を増やすのが一番簡単な対策ですが、生ゴミを車内に置いておくと臭いや虫の原因になります。
料理の制限と狭い空間が生む「心の余裕」の欠乏
4つ目は、料理のジャンルが限られてしまうこと。 電子レンジがない場合、基本は炒め物や冬の鍋、あるいは火を使わないうどんなど。和食の煮物を作ろうにも、手間も調味料も増えるので難しい。「これ食べたい!」と思ってもできないストレスは意外とあります。
自分は焼肉が好きですが、車内の臭いや結露を考えると避けるようになりました。魚料理も臭いが籠ります。鍋でさえ充満するので、臭いに敏感な人は車内調理は向かないかもしれません。
5つ目は、狭い空間ゆえのストレスと人間関係。 「仲良く見える」と言われますが、現実として夫婦喧嘩はあります。暑い、お腹が空いた、編集で疲れたといった小さなイライラが積み重なって、悪循環が生まれる。
喧嘩をした時は、自分の時間を確保するのが一番。涼しい場所に避難したり、一人で散歩に行ったり。長期間同じ空間にいるからこそ、意識的に距離を置くことも大切です。
健康管理と荷物の厳選、そして雨の日の憂鬱
6つ目は運動不足と健康の不調。 旅のスケジュールは毎日違うので、決まったルーティンが作りにくい。狭い車内では運動も難しく、外で運動するのは目立ちます。自分は腰を痛めてしまったし、外食が増えて栄養が偏ったり、逆に節約しすぎて痩せたりと、健康面での欠点は多いです。全国展開しているジムに通うなどの対策で補うことはできますが、注意が必要です。
7つ目は荷物を増やせない問題。 限られたスペースなので、必要な物を厳選しなければなりません。旅先で欲しい雑貨を見つけても、ストックを買いたくても、我慢が必要。自分たちは実家に郵送するなどの対策をとっていましたが、基本的には増やさない努力が必要です。
最後、8つ目は雨の日が大変ということ。 想像通りでしょうが、湿度が上がって暑くなるし、何より「トイレに行くたびに濡れる」のが大きなストレス。お風呂帰りも濡れるし、濡れた傘の置き場所にも困る。夏の雨は窓も開けられず、地獄の暑さです。
また、雨の日に屋根付きの「身体障害者用スペース」に不適切に駐車している車中泊者も見かけましたが、そういったマナー違反は絶対にやめていただきたいです。
それでも車中泊旅をおすすめする理由
ここまで欠点ばかりお話ししてきましたが、対策さえすれば車中泊は可能です。利点もたくさんあります。
- 場所を選ばない: どこへでも行ける。道の駅は「宿泊目的」は禁止でも「仮眠」はOKという見解もあります。利用させていただく代わりに、そこでお金を落とすことが大切です。
- 時間に縛られない: ホテルのチェックインを気にせず、遅くまで観光できる。
- 非日常感: 絶景ポイントで前泊し、朝起きて海を見る感動は普段味わえない。
- 宿泊費の節約: ガソリン代はかかりますが、宿代を浮かせたい人には最適。
自分たちはこの2年間、車中泊のおかげで本当に楽しい時間を過ごせました。ただ、仕事を辞めて2年間ずっと…というのはハードルが高いかもしれません。一番楽しめるのは、家を拠点にして、たまに1週間や2泊3日の車中泊に出かけるスタイルではないかと思っています。
自分たちも今は、また1泊2日の気軽な車中泊旅をしたいという気持ちが高まっています。ポータブル電源さえあれば電気には困りませんし、災害時にも役立ちます。車中泊は、旅の幅を広げてくれる素晴らしい手段です。みんなでマナーを守り、この環境が続いていくように楽しみましょう。2年間の旅で感じたこの実感が、誰かの参考になれば嬉しいです。
まとめ
- 夏の暑さ対策と虫対策はセットで準備する
- 冬の結露拭きは毎朝の必須作業と割り切る
- ポータブル電源と走行充電器で電気の不安を解消
- ゴミ・排水・アイドリングストップなどのマナーを徹底
- 狭い空間だからこそ、意識的に一人の時間を作る
いかがでしたでしょうか。
自分も仕事で「コストカット!」と叫ばれる日々ですが、このご夫婦の話を聞いて、本当のコストカットは「不便を楽しむ工夫」なんだなと再確認しました。煮物を忘れてもお茶漬けで笑えるような、そんな心の余裕を持って、自分も次の週末は相棒の車でどこかへ出かけようと思います。
皆さんも、まずは週末の1泊から「不便な贅沢」を体験してみませんか?きっと、普段の生活では気づけない大切なものが見えてくるはずです。

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